コンテンツマーケティングとSEO対策の未来予想

コンテンツマーケティングとSEO対策の未来予想

コンテンツ・記事の優劣を自動的に評価できるか

Googleは質の高い優良コンテンツと質の低い劣悪コンテンツを自動的に見抜いているのか、というような質問を受けることがあります。

オウンドメディア制作、コンテンツ制作を生業としているものとして、当然、自分なりの答えを用意しておかなければならない質問だと思います。

この場合、質の高い優良なコンテンツとは、だれかの役に立つ記事、面白い記事、価値あるニュース、便利なデータ、便利なプログラムなどです。

一言で優良なコンテンツと言っても、人を楽しい気分にさせるようなものから、人命を救うようなものまで、その毛色、効果効能は様々です。

はたして、人間以外がそんな優良なコンテンツを見抜いたり、記事のクオリティー、優劣自動的に評価することなど、できるのでしょうか。そして、Googleはどうやってコンテンツの優劣を判断しているのでしょう。

このテーマを考えることは、優良なコンテンツの本質を理解することにも役立ちます。

人工知能(AI)でテキストコンテンツの優劣、クオリティーを自動的に評価する方法

人工知能(AI)でテキストコンテンツの優劣、クオリティーを自動的に評価する方法ここに、参考になる事例があります。

人工知能(AI)の深層学習(ディープラーニング)によって、特徴量を探し出して、アダルト要素を含むコンテンツなど、不適切なコンテンツを見抜く仕組みが紹介されています。

参考サイト 不適切コンテンツの自動フィルタリングシステムのトライアルを開始-DeepLearning技術を活用して人間の感性に近い判定が可能に-(NTTコムウェア)

人工知能(AI)の深層学習(ディープラーニング)は、機械学習(マシンラーニング)と違って、特徴量(たとえば劣悪な文章の共通点みたいなもの)を人が設計しなくても、自分で見つけてきます。

簡単に言うとこういうことです。

機械学習とは……

「こういう特徴(数値)を持った顔(パーツ)をしている人はイケメンですよ。ここに10万人の顔のデータがあるので、その中からイケメンを見つけなさい」というのが機械学習(マシンラーニング)です。

深層学習とは(ここからが本当の人工知能)……

「詳しい数値などの特徴は自分たちで学習してね。この20人はなんとなくイケメンなので、この10万人の顔の中からイケメンを見つけなさい」というのが深層学習(ディープラーニング)です。つまり、指示が曖昧でもいいのです。

テキストコンテンツ(文章)の優劣を判断するには、上記のNTTコムウェアの事例のように、発想として、全体からクオリティーが低い劣悪なコンテンツを排除する、という方法が考えられますが、その条件に当てはまらないものは自動的に、質の高い優良なコンテンツだと断定できるわけではありません。

ですから、人工知能(AI)の深層学習(ディープラーニング)にこのように指示をすればいいのです。

「ここに10万の質の高い文章があります。全部読んで、質の高い文章の特徴を把握しておいてね。そして、(せっかく見つけたその特徴は教えてくれなくていいので)質の高い文章かどうか、判断できるようになってね。ついでに質の悪い文章も大量に用意しておくので、自分で学習してね」

人工知能(AI)「……(ラジャー)」

つまり、深層学習(ディープラーニング)が、自動的に質の高いテキストコンテンツかどうか、判別することができるようになってきているのです。

この時点で、まったく日本語として意味をなさないテキストは問題外ですが、どこかでだれかがすでに書いているコンテンツを、コピーだとばれない程度にうまくパクってきて、自分のコメントを加えただけ、と言う程度の品質の低い劣悪なコンテンツは、いくら文字数がたくさんあってもコンテンツとして評価されない確率が高い、ということになります。

もちろん、初心者に再度念を押すような必要性がある場合など、重複したコンテンツが必要なときもありますので、重複コンテンツ=即ペナルティー(SEO対策としてマイナス評価)ということではありません。

現時点で、Google社が人工知能をどこまで導入しているか、ということも含めて、想像の域を出ないと断っておかなければなりませんが、早晩、こういう仕組みは多くのジャンルの検索結果に適用されてくると言っていいと思います。

参考記事 人工知能(AI)はオウンドメディアの記事を書けるのか

コンテンツの質を高める番人としてGoogle検索エンジンの役割

治療法がない難病を克服する薬の作り方を発見した学者Aあるたとえ話を。

ギリギリなんとかブログくらいは書けるくらいのネットリテラシーが低い学者Aが人類を救うような、たとえば、治療法がない難病(病名X)を本当に克服する薬の作り方を発見したとします(ここでは、厚労省の認可とか治験データがどうとか、そういう要素は無視してください)。

ネットリテラシーの低い彼は、SEO対策で重要な要素であるサイト内部の構造整理、たとえば、適切なディスクリプションの書き方、h1タグなどの使い方は知りません。

ですが、彼の智恵、つまり、病名Xを治す薬の製法は、ただちに世界に普及させるべきです。

そう考えた学者Aは、そのことを世間に知らせるためにブログを作って、病名Xの治療薬が出来た事実を書き込みます。ここに世間に伝えるべき「優良コンテンツ」が出来上がりました。

ですが、Googleで「病名X」で検索すると、上位に出てくるのは、ほとんど「治療法は現在のところありません」という過去の事実や、人の弱みにつけ込んだあやしい民間療法(すべての民間療法を否定するわけではありませんが)について書かれたサイトばかり。

ですから、ユーザーは、「病名Xの治療方法はまだこの世にはないのだ」と思い込みます。これは、非常にもったいないことですし、人命にも関わることです。

かといって、フェイクニュースのように、学者Aが嘘をついていたり、その発見自体が勘違いだったかもしれないという疑いもありますので、何でもかんでも、いいニュース、価値あるコンテンツらしきものであれば検索結果の上位に表示させる、というようなことであってはいけません。

こういうとき、現実世界では、その病名Xの治療薬は、その学者Aの知人を通じて、第三者によって評価される過程を経て、さまざまな疑念が晴れていき、公的機関が認めて、きちんと公式発表していくのでしょう。

そして、その公表を受けて、テレビや新聞がニュースとして取り上げます。

さらに、公的機関や有名マスコミの信憑性をGoogleは評価できますから、フェイクニュースではないものと判断して、そのニュースとほぼ同時に情報元サイトとして、その学者Aのブログの存在が認められ、検索結果での上位に表示されるようになります。

ちなみに、彼は書き手として(ブログというメディアのオーナーとして)の評価が高くなりますので、今後、彼が同ジャンルの記事を書き込んだ場合は、今までとは比較にならないほど短時間で、検索結果の上位に表示されるようになります。

そして、ようやく本当に病名Xが治療できると言うことが、あるレベルの信用性を持って、世間に伝わっていきます。

公的機関やマスコミの代わりを個人のSNSが果たすようになってきたりもしていますが、信憑性は低いのが現状です。

いずれにせよ、Googleは独力ではニュースの信憑性、つまりコンテンツの優劣を判断できない、そして、真偽も判断できない(=安易に検索結果上位に表示させられない)ということなのです、今のところは。

これからは少し違ってくると予想しています。

今後、Googleは独自に、公的機関やマスコミも個人のSNSも相手にしなかったようなニュースをすっぱ抜いて、世間に公表することができるようになってくるかもしれません。

なぜなら、公的機関よりも先に学者Aのブログの記事を読めるのはGoogleかもしれないからです。

意外にもGoogleにはアナログ的な部分があり、ある条件のサイトは、人がサイトの価値を判断して順位づけしていると言われていますし、実際にGoogleの関係者もそのようなことを公表しています。

人工知能が、優良コンテンツ「かもしれない」記事を見つけてきてくれて、それを人が人力で判断する、もしくはプロの判断が必要だと判断すれば、人々は、一番始めにGoogleが嗅ぎつけたニュースを知ることになります。

Googleの検索エンジンは、優良なコンテンツの存在を教える装置だけではなく、優良なコンテンツを探す装置としても価値を持っているのです。

言い方を変えると

「優良なコンテンツさえ作れば、Googleが見つけてくれるので、安心していてください」

ということです。

Googleが「365日24時間開催されている質が高いコンテンツ品評会の会場」になる、そして検索結果は「ランキング結果発表の掲示板」になっているということです。

その意味で、コンテンツの質を高める番人としての役割をGoogleの検索エンジンがになっているとも言えます。

優良コンテンツが検索結果上位表示されるまでのプロセス

現在、だれかによって優良なコンテンツが生み出されたとき、それらはどのようにして、検索結果の上位に表示されて人々が知るところになるかというと、次のような5つのプロセスをたどります。

現在:優良コンテンツが検索結果上位表示されるまでのプロセス

 
1.質の高い優良なコンテンツを作る
   ↓
2.適切な形式でインターネット上に公開する
   ↓
3.Google以外のだれかがコンテンツの質を評価する(マスコミ、SNSなど)
   ↓
4.その助けを受けてGoogleが優良コンテンツだと判断する
   ↓
5.Google検索結果上位に表示される

しかし、これからのコンテンツマーケティングの世界で、その中心的役割を占めるSEO対策の成果としての上位表示を目指すのであれば、記事の作り手の視点からすると、次の4段階のプロセスに短縮される可能性があるのです。

未来:優良コンテンツが検索結果上位表示されるまでのプロセス(仮説)

 

1.質の高い優良なコンテンツを作る
   ↓
2.どのような形式であれ公表する
   ↓
3.Googleが独力で有料コンテンツだと判断する
   ↓
4.Google検索結果上位に表示される

つまり、「現在」のプロセスから、「3.Google以外のだれかがコンテンツの質を評価する(マスコミ、SNSなど)」が抜けることで、逆に、あいまいな評価要因や不正が入り込む要素がごっそり抜けますから、ある意味、情報本来の価値が正当に評価されやすくなります。

もちろん、マスコミやSNSによる評価全体を無価値と言いたいわけではなく、現在のGoogleは、価値あるシグナルだけを選択して評価に役立てるようにしていますので、今すぐに、そういうシグナルすべてを無視するようなアルゴリズムを採用するとは思えません。また、現状、すでにでたらめなサイトからの被リンクなどは、百害あって一利なしとなっているのは言うまでもありません。

何が言いたいか、少しまとめます。

現在、そしてしばらくはマスコミやSNSなどで評価されることは、SEO対策としてまだまだ有効ですが、これから、それが検索エンジンに与える影響力は相対的に落ちていきますよ、ということです。

今後は、純粋に、優良なコンテンツを作ったら勝ち。なので、Googleをだますような小賢しいSEO対策をしないで、安心して優良なコンテンツをきちんと作りましょう、ということです。

Googleが検索エンジンとしてどのような進化を遂げたとしても、結局は、コンテンツの質をよくするしかありません。

また、まるでコンテンツマーケティングはGoogleを中心に考えなければいけないともとらえられるような言い方が続きますが、ユーザーがコンテンツに出会ったり、コンテンツの質を判断を委ねるのは、なにもGoogleだけではないということも、念のため付け加えておきます。

参考記事 SEOなんて、もうやめろ!SEO対策を卒業する方法

もう少し先の未来のコンテンツマーケティングとSEO対策

もう少し先の未来を考えると、情報や智恵をいちいちテキストという目に見える形式に加工しなければならない、という作業自体を再評価しなければならないかもしれません。

たとえば、Google HOMEやAmazon Echoに導入されているような音声認識技術と人工知能によるテキストコンテンツ作成システムがあれば、マイクに向かってベッドの上に寝っ転がりながら、何かいいたいことを話すだけで、それを他人が理解しやすいように整理してくれたり、自動的にわかりやすい図や動画を作ってくれて、しかもサーバーにアップして、ネット上のしかるべきところへ配信される、というようなことが、一般家庭のIT環境でも可能になると考えられます。

そうした時代には、もはやSEO対策という作業は、ほとんど意味をなさなくなるかもしれませんね。

必要な人に、必要な情報が、もっとスムーズに届くようになる、と言ったらいいでしょうか。

そのときには、コンテンツの価値、コンテンツマーケティングの意味自体は、現在とはまた違ったとらえ方をされるべきです。

コンテンツ制作とSEO対策の主従を逆転させよう

コンテンツイズキング優良なコンテンツを制作して、SEO対策を施して検索エンジンの上位に表示させる作業を無駄なこと、面倒な作業ととらえることもできます。

しかし、じつは、自分のコンテンツの特徴や価値を整理し、検索エンジンが把握しやすくするために構造化データにするために整理する、という作業は、情報の価値を高めることそのものなのです。

構造化データを作るために、情報を整理することは、イヤでも情報を分類して本質に迫っていく作業になります。その過程で第三者的視点も取り入れながら、新たな発見も可能になります。情報を磨いていく作業と呼べるかもしれません。

公表して衆知のものとなることではじめて、情報や智恵は活躍する場を得ますし、新たな活用法に出会えることも理解しておかなければなりません。

また、情報や智恵というものを、それを思いついただれか一人の個人的な私的なものととらえるのは、私は狭い解釈で、むしろ、正しくないと思います。

多くの新しい情報や智恵は、もとから自然界から与えられていたものや、先人が発見し整理してきた知恵を加工したものにすぎず、それに偶然一番始めに出会ったからと言って、独占的に利用しようとするのはナンセンスです。

そういう視点から捉えると、検索エンジンに情報の価値を教えること、つまり、このコンテンツは優良なコンテンツだよ、というシグナルを送るすべての作業は、未熟な検索エンジンを助けるための不必要な作業というだけではなく、コンテンツ制作者にとっても、利益のある作業なのです。

SEO対策の一環としてコンテンツを制作するのではなく、コンテンツの質をさらに高めるために、SEO対策のプロセスを活用する、という発想です。コンテンツ制作とSEO対策の主従を逆転させようということです。

まさに「コンテンツイズキング」です。

コンテンツの制作者とメディアの役割

「本来はコンテンツの制作者がえらい」とか「優良なコンテンツを作っても、メディアが取り上げなければ拡散しない」という主張があります。

ちなみに、このことは製造業と流通の世界にも当てはまります。「商品そのもののクオリティーより売り方だよ」「商品さえよければ、並べておくだけで売れるから、売り手は黙っていろ」というような主張は、今もある局面においては真実と言えるかもしれませんが、「作り手優位」もしくは「売り手優位」ということにはけっしてならない、ということだと思います。

コンテンツの作り手も、それを拡散する売り手も、それぞれの役割をきちんと果たせばいい訳であって、どちらが優位とか、そういう話ではありません。作り手あっての売り手なであり、売り手あっての作り手なのです。

この補完関係において、相互に何をすれば全体がよくなるのか、そういう視点で、あり方を見つめ直す必要があります。

そして、コンテンツマーケティングの世界においても、製造業、流通の世界においても、作り手であると同時に売り手でもあるメーカーが存在していることも、その区分や優劣にさほど意味がないことを示唆しています。

参考カテゴリー 「オウンドメディアとSEO対策」

コンテンツマーケティングの第一歩としてオウンドメディアを立ち上げる意味

コンテンツマーケティングとSEO対策の未来について、個人的な未来予想を中心に長々と語ってしましましたが、このように違う角度からコンテンツマーケティングをとらえることで、コンテンツマーケティングの本質を理解できると思います。

私たちは、インターネットで集客をしなければいけないすべての企業は、コンテンツマーケティングにある程度のパワーをかけて取り組むべきだと思っています。そして、そのためにオウンドメディアを制作すべきだと考えています。

もちろん、今以上に集客する必要がない企業であっても、オウンドメディアは、既存顧客に情報提供し、顧客満足度を上げるための有効なツールですから、制作していくことを勧めたいとは思いますが。

もし、他の広告手法がうまく行かないから、過去のSEO対策の効果が落ちてきたから、という消極的な理由だけでオウンドメディアを作ろうとしている人がいるのであれば、その人は、コンテンツマーケティングの本質を理解していないと言ってもいいかもしれません。

たとえ、コンテンツマーケティングの本質を理解していなくても、その第一歩としてオウンドメディア立ち上げたあとのユーザーの反応、各ステークホルダーの反応などから、さまざまな学びを得ることができます。

そういう学びの意味でも、オウンドメディアを立ち上げる準備をすることを強くお勧めしています。

それと同時に、私たち自身がオウンドメディアの手本となれるように、ユニークなコンテンツを公開しているのです。

お問合せください

SNSでフォローする